Unite Tokyo 2018登壇レポート『XFLAG スタジオにおける資産の有効活用術~いかにして数万アセットを管理したか?~』
※こちらの記事は過去のブログから転載したものです。
Unite Tokyoとは:Unityユーザーのためのテクニカルな講演やブース出展が数多く行われる、国内最大のUnityカンファレンスイベントです。
こんにちは、XFLAG スタジオのキャリア採用担当です。
XFLAG スタジオへの理解を深めていただくために発信している"XFLAG スタジオ活動報告"。
今回は、5月7日(月)~9日(水)の3日間に渡り、東京国際フォーラムで開催された「Unite Tokyo 2018」にて、XFLAG ARTS テクニカルアートグループでマネージャーを務める下田が登壇した様子をお伝えします。
当日は600席の会場で立ち見が出るほどで、注目度の高さが伺えました。
本セッションの内容
- 自己紹介
- SHOTGUN導入事例
- ライブラリとしての活用事例
- プロダクト開発事例
- Unityを用いたハイエンド映像制作
- リアルタイム映像コンテンツの作り方
- TAのその他の取り組み
スタジオの紹介から始まった本セッション。まずは下田より、XFLAG スタジオの数万アセットを管理するXFLAG ARTSにおいて、なぜSHOTGUNを管理ツールとして選定したのか。自己紹介の後、その経緯から説明しました。本レポートでは主に2~4を中心にお届けしたいと思います。
1. 自己紹介
下田 淳(しもだ あつし)
株式会社 ミクシィ XFLAG スタジオ
XFLAG ARTS テクニカルアートグループ マネージャー
CGアーティストとして映像業界でゲームムービーや遊技機映像制作など様々なプロジェクトに参加。その後、コンシューマーゲーム開発会社、ソーシャルゲーム開発会社を経て、2014年より株式会社ミクシィに所属。
現在はテクニカルアートグループのマネージャーとして、メンバーの育成・チーム強化を行っている。
2. SHOTGUN 導入経緯
3Dを扱う新規ゲーム開発における従来の問題点
- アセットが複数のスプレッドシートで管理されていたため、最新のデータがどこにあるかわかりにくい状態にあった。結果、管理コストが高くなっていた。
その他に抱えていた問題
- サムネイルの一覧表示ができない
- 情報にたどり着くまで時間がかかる
- 誰がボールを持っているかわからない
- データの先祖返りが発生した
ツール選定で重視したポイント
- サムネイルの一覧表示
- ガントチャート機能
- 映像データの管理
- コメント通知機能
- 日本語でのサポート
- コスト面
- 利便性
この他、SHOTGUNなら、コミュニケーションの改善(情報の共有・蓄積)や、プロジェクトの進捗管理(スプレッドシートの上位互換)にも期待を寄せていたことも捕捉。
尚、検証からテスト運用までや約2ヶ月の期間を要したことも説明しました。
導入の結果、1人月(約150時間)の削減が可能に。
3. ライブラリとしての活用事例
モンストには、キャラ、バナー、アイテム類など数万点のデザインが存在。そのため、データ探索や、取り違え、削除ミスなどセキュリティ・資産の保全が必要であった。
ライブラリ化のメリットは以下の6点
- 資産の二次利用
- ナレッジの共有による知識レベルの向上
- データ受け渡しの手間と時間を削減できる
- 制作サイクルが上がることでクオリティアップができる
- セキュリティ、資産の保全ができる
- 企画書などのドキュメント作成素材として使える
▲アセットライブラリのデモ
▲UnityからSHOTGUNへのアップロードツール
▲GitHub・SHOTGUN・Slackの連携
ポイント
→理想は、ライブラリ化をすることではなく、意識せずにライブラリ化されていること。
4. プロダクト開発事例
当日は、開発事例の紹介として、「Fight League」を元に紹介させていただきました。
アセットパイプラインについて
SHOTGUNからインハウスツールの「ファイルマネージャー」を介して、サブバージョンで管理されたMayaやPhotoshopなどのデータを効率的に扱いやすいようにしている。
また、アセットデータの整合性を「バリデータツール」でチェックし、チェック結果をSHOTGUNに反映させて統計をグラフ化するといった"スマートなパイプライン構築"を行っていることにも触れた。
▲File Managerの活用
今回のレポートでのご紹介はここまでとなりますが、当日は昨年の「XFLAG PARK2017」のステージで披露された「モンストークライブ※」の開発の様子や、当日の舞台裏を紹介しました。
※XFLAGがプロデュースするLIVEエンターテインメントショー 「XFLAG PARK 2017」のコンテンツで、スマホアプリ「モンスターストライク」で大人気の3キャラクター(アーサー、ガブリエル、ルシファー)と観客の方が直接トーク出来るステージショー。
XFLAG スタジオでは、下田をはじめとするテクニカルアーティストの技術を活用した、新たなコンテンツ開発も手がけています。
テクニカルアーティストである方はもちろん、そのような技術を活用した新たなビジネス創出に興味のあるテクニカルディレクターの方からのご応募もお待ちしています。
※選考に関するお問い合わせはこちら※
career@mixi.co.jp
登壇資料はこちらで公開しています。