今年のノベルティはPlanning Pokerです
29年ぶりに出たVisageのニューアルバムばかり麻薬のように聴いている、イノベーション・センター もりもとです。
ミクシィでは、会社・サービスのロゴをあしらったノベルティをしばしば制作します。
いままで、ルービック・キューブとか
カラビナとか
ただの紙じゃつまらないと、透明な素材を活かしたリクルートメントのパンフレットとか
(巨人が夏みかんの皮を剥くのにも使えると思います)
いろんなものを各部署で毎年作ったりしてきました。
さて、今年度は何をつくろうかな…… と思ってましたが、
Androidネイティブアプリを手がけているユニットがリファインメントをしている様子を見て、
「そうだ、これを作っちゃえ!」
上の写真でチームメンバーがお互いに出し合っているトランプのようなものは、プランニング・ポーカー (Planning Poker) と呼ばれるカードです。ゲーム感覚もあわせて、タスクの見積もりを楽しく恊働的におこなうことができるツールです。
こんなふうに使います:
- 見積もりをする作業を選びます
- チームメンバーそれぞれが作業規模を見積って、「これぐらいかかりそうだな」と感じた数字に近いカードを選んでおきます (まだ他のメンバーには見せません)
- 全員が選び終えたら、一斉にカードを出し合います
- 全員の出した数字が一致していたら、その数字が作業規模になります
- 数字が異なった場合、特に離れた数字のメンバーに見積もりの根拠を説明してもらい、議論します
- 議論を元に、もう一度カードを選び直します
- 全員の数字が一致するまで2〜5を繰り返します
カードに書かれている数字、つまり選択肢として選べる数字は、かなり限られています。
具体的には「?」「0」「1/2」「1」「2」「3」「5」「8」「13」「20」「40」「100」「∞」だけです。
ここがミソです。エイヤで見積もってみる時点で、見積もり数値の精度をあまり追いつめても意味はそれほどないのです。そんなものは状況によって刻々と変化していきます。それよりも、思考と感覚がチームメンバーで合っていることのほうが重要なのです。
全員が一度にカードを出すのもポイントです。ひとりずつカードを出していたら、人の意見表明をみて、自分の当初の判断が揺れたり、遠慮してしまったりするかもしれませんよね? そういうブレも排除できます。判断合わせはフラットに行うべきなのです。詳しくは、Mixi::Engineers::Blog の過去記事
「プランニング・ポーカーで始める楽しい見積り」を見てみてください!
Planning Pokerの特徴は、フィボナッチ数列を元にしたカード数字の並びです。ここは、Planning Pokerを販売しているUSのMountain Goat Software, LLCが知財も保有しています。ミクシィのロゴをあしらったPlanning Pokerをノベルティとして作りたいんだと同社に連絡し、ライセンスのアグリーメントを交わし、デザインのドラフトを送り…… そんな過程を経て、ミクシィロゴ入りPlanning Pokerは出来上がってきました。
Paul Grahamの本と一緒に撮ってみたので、大きさもわかりやすいと思います。
デザインは、社内のデザイングループのayapanさんにこだわっていただきました。
トランプ同様、4組のカードに分けました。なので同時に4人で使えます。
それぞれを四季にわりふり、春夏秋冬のモチーフとカラーを、すこし淡い色彩とデザインであしらっていただきました。「夏」はあえて暑苦しくせず、緑地に金魚を配しています。涼しげでしょう?
本物のトランプだと一枚余分にジョーカーが入っていますが、今回作ったものでは、裏表に「Planning Pokerとは」「使いかた」を配したカードを一枚入れています。上のほうで軽くご説明したものと同じようなガイドがはいっています。
きたる2013/9/19から慶應義塾日吉キャンパスで「YAPC::Asia Tokyo 2013」が開催されます。
今年も株式会社ミクシィはJPA会員企業・YAPCスポンサー企業としてYAPC::Asia Tokyoをアテンドさせていただきます。来場者のみなさまにチケットと引き換えにお渡しするおみやげのなかに、株式会社ミクシィからのノベルティとして、このPlanning Pokerも入ってます。
お手にされたら、さっそく職場で、ゼミで、ご家庭で、いろんな見積もりを楽しくやっちゃってください。使ってみて面白かった、うまくいった、などのお便りもお待ちしています。よろしくお願いします!